原始鱈魚(げんし たらうお)のブログ

Bossa Nova・Samba MPB をギターで伴奏して一人で歌いたい人のブログです。

頭の中で鳴っているモニタ-された自分の声と録音された音のギャップ2

前回までのあらすじ
    1. 録音された自分の声を「彼」と呼ぶ、下手さに驚く。
    1. 頭の中でモニタ-で鳴っている自分の声を「リーダ-」と呼びこれを認知意識する。
  1. 歌手の人を含め、僕達は、歌は好き、歌うことは好きだが、録音された自分の声は苦手でそれぞれに欠点があり、実力不足で情けない自分だと思っているのではないか?と推察する。
前文で、自分の声は嫌いなので、歌手の皆さんと換えてみればと仮想しましたが、だれのモノをもって来ても不服であることに今回気がつきました。じゃ、誰のならいいの?と自問したところ慣れた「リーダ-」ならと思う自分が居ました。
待ってくれ、「リーダ-」は裏切り者だぜ、事実を伝えようとせず、平べったい声を改ざんして響きを増して倍音を刷り込み、欠けた語尾を操作して余韻で埋め、滑舌が悪いのに先に知りえる歌詞の予見でフラッシュバックさせる手法で乗り切り、高い音が出てないのに頭骸骨を震わせ眉間から放出し、深い音も出てないのにまるで恋人がするように僅かな音で肋骨を含む胸部を共振させ、ありとあらゆる偽装、捏造、歪曲を行い、長い付き合いを良いことに馴れ合い、僕の気持ちを操作し、許しがたい背任を行ったのさ、信じていたのに。
ほう、それで「リーダ-」にはどう苦情を言うの?
糾弾さ、自由の行列は街を進む、囚われの壁も崩れ始めた、さ。なんだいそれは疲れた靴かい?知ってたか、まあいいや。
もともと、「リーダ-」が「彼」の変わりに、「彼」って僕なんだけども、不服はないさ、鼻歌も普段「リーダ-」が歌っていて違和感もない、歌手のみんなもそれぞれの「リーダ-」に信服してて、特に上手い歌手の頭の中で鳴っている「リーダ-」なんて神がかってると思うな。
じゃ、「リーダ-」って裏切りものって言ってたんけど、あれは何だと思う?
気がついていたけど、あれは『レシピ』なんだ。
SF映画インターステラー』(原題: Interstellarを共有した諸君。僕はこの部分を書き始めたときにインターステラーが頭に浮かんでしょうがありませんでした。
ここまで書いてきてもう頁を費やすのを止めますが、答えは冒頭のほうに書いたであろう、不服のでない『レシピ』に接近するため、口角を上げたり、倍音を含む深い声を出すためにひとつひとつ加筆修正するような地味な作業を録音機と共にやっていくしかありません。
歌は消えもの、でその場みんな無くなってしまえば良かったのですが、僕はいま神妙な面持ちで立ちすくんでいます。
ではでは
ぽぽぽーらんど_200406_0016.jpg